建物を売るときに使う 減価償却費とは?

不動産

ななちゃん「自分の家売ってお金が入ってきても、税金かからへんねんね」

スズ「かからへんこともある、やで。間違えんといてー」

ななちゃん「そうやったっけ?」

スズ「昔安く買った家が、売るときにすごく高くなってたりしたら税金かかるよね」

ななちゃん「そっか」

スズ「あと、長い間住んでる家やったら、高く買った家も価値が下がるから税金が発生するかも」

ななちゃん「なんやて?」

今日は、「減価償却費」の知識をひとつ+(プラス)していきましょう

自宅を売って収入があれば
税金がかかることがあります。

どのような計算式だったのか覚えていますか?


自宅を売った収入-【取得費+譲渡費用】-3000万円(特別控除)

この式によって求められた金額に対して税金がかかります。


さて、
今日はこの中の「取得費」についてみていきましょう。

取得費とは、
その家を取得(購入)した時の費用です。


例えば、
15年前に建てて住んでいた一軒家を売るとします。

家の購入金額は4000万円
内訳は、
土地2000万円
建物2000万円


すると、
「取得費は4000万円だね」と考えてしまいそうですが、
そうではありません。

なぜでしょうか?


建物は住んでいる間に
少しずつ古くなって傷んできます。

古くなった分を金額に換算して
購入した時の金額から差し引く
ことになっているからです。


この差し引く金額のことを、減価償却費といいます。


モノは使っているうちに価値が下がってきますね。
中には、古くなることにより価値が上がるモノもありますが
殆どのモノは、古くなれば価値が下がります。
家も同じなんですね。


では、この場合の
建物を購入した2000万円は
15年後の現在 いくらの価値になっているのでしょうか。


計算式は次のようになります。

2000万円×0.9×償却率×15年


償却率は、建物の種類によって様々です。
木造造りなら、0.031
鉄筋コンクリート造りなら、0.015
というように決まっています。


ここでは木造造りとして計算してみましょう。

2000万円×0.9×0.031×15年=837万円(減価償却費)


この家の場合、
購入してから15年の間に、837万円価値が下がったということになります。


式にすると、
2000万円(購入時の費用)-837万円(減価償却費)=1163万円

要するに、
2000万円で購入した家だけど、
計算上、1163万円で購入したということになります。


さて、このケースでは
土地も購入していましたね。

土地は古くはなりません。
ですから、購入時の金額は何年経っても変わりません。


このケースでいうと、
購入金額は4000万円
(土地2000万円+建物2000万円)だったけれど、

減価償却費を差し引いた取得費は3163万円
(土地2000万円+建物1163万円)となります。



ななちゃん「100年住んだらどうなんの?」
スズ「いきなり100年か」



今日は、「減価償却費」の知識をひとつ+(プラス)しました。
明日は、「定額減税の調整給付」の知識をひとつ+(プラス)していきましょう。



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