配偶者に家を贈与した場合 │2000万円の控除が使えます

不動産

ななちゃん「こないだお父さんが家の名義のこと話しててさ」

スズ「うん」

ななちゃん「『お母さんにこの家あげるんや』って言ってた」

スズ「あげるって?」

ななちゃん「どうせ俺の方が先に死ぬねんからお母さんの名義にしといたらええ、って」

スズ「お父さんまだ若いやん」

今日は、「配偶者に居住用不動産を贈与した場合」の知識をひとつ+(プラス)していきましょう

ななちゃんのお父さんが、「お母さんに家をあげる」と言っているようです。
お父さん名義のマンションを
お母さん名義にしようと考えているようです。


名義を変更するということは
お父さんからお母さんへの「不動産の贈与」となります。


さて、
金銭や不動産などの贈与を受けると
受けた人は贈与税を支払わないといけません。


この場合、
不動産の贈与を受けたお母さんが 贈与税を支払うことになります。


では 贈与税を支払ってまで
お母さんはマンションの名義を変えてもらう必要があるのでしょうか。


ひとつずつみていきましょう。


実は
配偶者が不動産を贈与された場合の特例があります。

不動産の価格から
2000万円までが控除される
という特例です。


贈与税の基礎控除110万円と合わせると
2110万円まで控除できます。


例えば
贈与された不動産の価格が3000万円だったとしましょう。


すると
3000万円-2110万円=890万円
890万円に対して贈与税を支払えばよいことになります。


ただしこの特例を使うには条件があります。

1. 婚姻期間が20年以上
配偶者から不動産を受け取るわけですね。
その配偶者との婚姻期間が20年以上でなければならないということです。
ですので まだ若いカップルで婚姻期間が20年に満たない場合は使えません。


2. 自分が住むための家であること
これからも自分が住み続ける見込みがあることが必要です。


これらの条件を満たした場合 特例が使えます。


さて、
配偶者に不動産を贈与する理由はいろいろでしょう。

ななちゃんのお父さんのように
「自分が先に死ぬだろうから 妻に不動産を贈与しておこう。それで相続財産が減らせる」と考える人もいるかも知れません。


確かにそういったメリットもありますが
お父さんが先に亡くなるとは限りませんよね。


もし お母さんが先に亡くなってしまったらどうなるでしょうか。
お母さんの相続財産として
今度はお父さんが相続税を支払わないといけないことになるかも知れません。



ななちゃん「お父さんとお母さん同い年やねんで」
スズ「・・・」



今日は、「配偶者に居住用不動産を贈与した場合」の知識をひとつ+(プラス)しました。
明日は、「住宅ローンで借り入れられる額」の知識をひとつ+(プラス)していきましょう。



独立系ファイナンシャルプランナー事務所 FP office Bellsへのご相談は、
こちらから
https://fp-office-bells.com/contact.php

コメント