医療費控除とセルフメディケーション税制│どっちを使うのがお得？

ななちゃん「友だちがさ、今年たくさん病院かかったって」

スズ「そうなんや」

ななちゃん「歯の治療に特にお金がかかったらしいわ」

スズ「なるほど」

ななちゃん「医療費控除？のほかに、セルフメディケーションなんちゃらっていうのもあるやん」

スズ「うん」

ななちゃん「どっちがいいんやろ？って」

今日は、「医療費控除とセルフメディケーション税制」の知識をひとつ＋（プラス）していきましょう

医療費控除と
セルフメディケーション税制は、

どちらも医療費の負担を減らすための制度ですが、
併用はできないため
毎年どちらを使う方が有利か判断する必要があります。

基本的な考え方は
「どちらを使った方が控除額（税金の戻り）が大きくなるか」という点です。

まず、
医療費控除は
1年間にかかった医療費が一定額を超えた場合に利用できます。

医療費には、
病院の診察代、薬代、通院の交通費、家族分の医療費も含まれるため
対象範囲がとても広いのが特徴です。

年間の医療費が多い家庭や、
入院・手術があった年はまずこちらを検討するのが一般的です。

控除額は
医療費－保険金などの補填－10万円（または所得の5％）
で計算します。

一方、
セルフメディケーション税制は
市販薬（スイッチOTC医薬品）を
年間12,000円以上購入した場合に使える制度です。

控除上限は88,000円で、
健康診断や予防接種など一定の健康管理を行っていることが条件になります。

医療費控除より条件が緩く感じるかもしれませんが、
対象になるのは一般的な医療費ではなく
指定された市販薬の購入費のみです。

ただし、
生計を一つにする家族の購入費は合算できます。

判断の基準としては次のとおりです。

年間の医療費が10万円を超えるかどうか
超える場合は、医療費控除を選んだ方が有利になることが多いです。
医療費は少ないが、市販薬の購入が多い場合
年間の医療費が少なく、病院にあまり行かないが、
ドラッグストアで対象薬をよく買うという人はセルフメディケーション税制が向いて
います。
控除額を計算して比較する
医療費控除は家族分もまとめられるため、
合算すれば医療費控除が有利になるケースが多いです。

結論として、
医療費の合計額が大きい年は医療費控除、
医療費が少なく市販薬中心の年はセルフメディケーション税制
という発想で選ぶと良いでしょう。