円安➂ 円安には 身近な要因もあります

金融

ななちゃん「昨日さ、スズは日本に来る外国人と、海外旅行に行く日本人を比べとったやん」

スズ「うん」

ななちゃん「でもさ、今『円安やから日本に来る外国人が多い』って言ってるやんね」

スズ「そやね。日本に来たらなんでも安く感じるやろからね」

ななちゃん「それやったら、円の方が需要があるんちゃうん?」

今日は、「円安」の知識をもうひとつ+(プラス)していきましょう

今、円安と言われていますね。
日本国内で暮らしていると、
もしかしたらそれほど円安を意識することはないかも知れません。
意識するのは、海外に行くときでしょうか。

例えば、
「旅行費用として10万円あればいいだろう」と思っても、
10万円をドルに両替すると、7万円ぐらいの価値にしかならないからです。


国内では、海外からのお客さんを狙って、
値上げしているホテルや飲食店も多くあります。

5000円のランチ」と言われたら、
日本で暮らす私たちは「高い」と感じますが、
海外から来る人たちは、高いとは感じないわけです。
そんなことも、海外からのお客さんが増えている要因の一つです。


さて、円安は
「円に換えたい(円を買いたい)」という需要より、
「ドルに換えたい(ドルを買いたい)」という需要の方が多いから起きるんでしたね。

海外旅行客のことだけを見ると、
「円に換えたい」という人の方が多いようにも思いますね。


実は、円安になるには他にも理由があります。
どんな理由があるのか見ていきましょう。


皆さんがよく耳にするのは「貿易赤字」でしょうか。
貿易赤字とは、輸入額が輸出額を上回る状態ですね。
ここでは詳しくは話しませんが、貿易赤字は円安の要因になります。


また、他の要因が、
アメリカと日本の金利差です。
現在、アメリカと日本の金利の差はとても広がっています。

例えば、
ドルを銀行に預ければ、1年間に5%ぐらいの利子が付きます。
対して、円では1年間に0.1%ぐらいの利子しかつきません。

仮に100万円を銀行に預けると、
円のままでは1000円の利子しか付きませんが、
ドルにして預ければ、50000円分の利子が付くことになります。
(税金などは考慮に入れていません)

このような状況では、
円でお金を持っておくより
ドルにして預けておく(外貨預金)方が得だと考える人も多くなります。
その結果、ドルの資産が増えます。

ドルの資産が増えるということは、
円の需要が減るということですね。

円の需要が減るということは、
円安になるということです。


他にも身近な要因があります。

それは、個人で海外の株式などへの投資が増えてきていることです。
今年からNISAも拡充されて、個人投資家が増えてきています。
その個人投資家が、海外に投資するということですね。

例えば、
ドル建ての商品に投資するということは、
円を売ってドルにするわけですね。

これによりドルの資産が増え、円の需要が減ります。
円の需要が減るということは、円安になるということです。

このように、
現在の円安はいろいろな要因があるわけです。



ななちゃん「結局なんなん?」
スズ「一言では言われへんね」



今日は、「円安」の知識をひとつ+(プラス)しました。
明日は、「ETF」の知識をひとつ+(プラス)していきましょう。



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